秋のヘッドホン祭2011初披露 ”フラット4(Flat-Four)”  設計者”音”履歴(3)

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秋のヘッドホン祭2011初披露 ”フラット4(Flat-Four)”  設計者”音”履歴(3)

フラット4の音響技術の開発者 山岸 亮の履歴その3です。

ヘッドホン設計者時代続き~SRS(アクティブスピーカー)グループ異動まで

ターボ回路はその後も改良を続けました。ヘッドホンのターボ回路は、理論的には幾らでもfoを下げられるのですが、弊害も有りました。foを下げようとすると中高域が盛り上がります。適度な盛り上がりはヘッドホンを装着する事で変わってしまう、聴感特性の補正になり好ましいのですが、ターボを掛けすぎると中高域の音圧が増加しすぎキツイ音となってしまいます。ソニーアコースティックターボ回路の完成形MDR-484では中高域の音圧を押さえる音響回路を追加し、よりターボをかけてfoを下げた状態でもバランスを取ることに成功しました。車で言えばインタークーラー付きターボですが、商品企画の意向でツインターボ回路と命名されました。

今にして思えば、MDR-E484は装着する事によって生じる鼓膜と振動板の距離による共振を抑える音響処置も施されています。他にも細かい部分を勘と聴覚だけで音造りしましたが我ながら上手く出来ていると思います。

この頃SONYのヘッドホンのシェアは軽く50%を超え、海外の殆どの国でもシェアNo1となりました。

ところが、その後設計者としては行き詰まりました。MDR-E484を超えるモデルを考えつかなかったからです。

そこで、SONY入社時に興味の有ったスピーカーを日々試作していた所、上司が認めて(見かねて?)当時、発足して間もないSRS(アクティブスピーカー)グループに、めでたく異動する事になったのでした。インナーイヤー型ヘッドホンは入社7年半で極めました。

つづく

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”オープンエア型の音の拡がり&密閉型を超える重低音”

ご興味ある方は音茶楽 Sound CustomizeショールームでFlat4の試作機を試聴できます。

音茶楽 Sound Customize  コルティ経堂西側出口1分

営業時間 火曜-木曜13:00-18:30 金曜、土曜13:00-20:30

定休日 祝祭日、日曜日、月曜日

 

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